緑蕪はひっそりと川に身投げをする。
川で女の死体があがったとの知らせがきた。手には緑蕪のものとよく似た腕輪があった。この知らせを受けた若曦と皇帝は、このことは第十三皇子にはふせておくことにした。
第十三皇子はあちこち緑蕪を探して回っていたが、何の手がかりもなかった。
朝廷へも顔を出さずにいた第十三皇子を心配した若曦が、第十三皇子をたずねてみる。
部屋の中は緑蕪を描いた絵だらけであり、第十三皇子は酒浸りになっていた。
若曦は十三皇子の酒を手に取り自分も口にする。
そして、緑蕪の生い立ちを話しだす。緑蕪は浙江烏程出身であること、当時烏程で起きた事件で家族離散した人がたくさんいたこと。
若曦はこの事件を利用して、緑蕪もその事件に関わった家族がいた可能性があり、ここを離れるしかないのだという事を暗に第十三皇子に伝えた。
元々これは第十三皇子を納得させるための若曦の作り話であったが、皇帝が調べさせた所意外にもそれは事実だった。
若曦が茶菓子を作り皇帝の元へ届けようとした時、太監が皇帝に夜伽の相手を決める札を持ってきた。
札を返した妃の部屋で眠るという事であり、それを見た若曦は傷つき落ち込む。しかし逆に嫉妬している若曦を見て、皇帝は喜んでいた。嬉しがる皇帝を見て、若曦も心穏やかになる。
若曦が徳妃に新年の贈り物の刺繍を刺しているところへ皇帝が来る。
孫の顔をみせてあげれば母の徳妃はもっと喜ぶと言うが、若曦は話題をすり変える。
皇帝は以前から母である徳妃を皇太后に即位してほしいと何度も願い出たが、徳妃は断じてこれを受け入れなかった。第四皇子は第十四皇子の皇位を奪ったとまだ考えており、皇帝のことがどうしても許せなかった。
皇帝は母の心には第十四皇子だけなのだと落ち込み、やけ酒を飲んでいた。
皇帝になった今も思い通りにならないことばかりで疲れてしまったと、皇帝も人である、もろい時もある、と若曦に愚痴をこぼす。
翌朝は新年であり慣例により皇帝は皇后の元に行った。若曦は不機嫌になったが、その若曦のところへ皇后が訪ねて来る。
皇后は第十三皇子の為に若曦は雨の中跪いた日の事を話し始める。
その日宮中に行きずぶ濡れで帰ってきた第四皇子は屋敷に戻ってもそのまま一晩雨のなか立ち続け、皇后が中に部屋の入るようにお願いしても全く聞く耳を持たな方という事。皇后は皇帝の心の中にはずっと若曦がいたことを暗に伝えてくれたのだ。