若曦が第十四皇子の元へ到着するも、皇帝の命令により婚礼の飾りも許されず寂しい嫁入りとなった。
第十四皇子の屋敷には皇帝の密偵が配置され、屋敷の様子は皇帝に筒抜けであった。
第十四皇子は屋敷に密偵がいることに気づいており、わざと若曦と親密な様子を見せつけ、皇帝はこれに激怒する。
そして、今後第十四皇子からの手紙も読まないし、第十四皇子と若曦の様子は報告するなと命令する。
若曦の身体はどんどん弱っていく。十四皇子は若曦を治してみせると多くの医者を呼び寄せるが、誰にも治すことはできないと言われ、医者を叱責する。
しかし、若曦は数年前から医者に宣告されていると第十四皇子を落ち着かせる。
若曦は意識が朦朧とする中、第四皇子の名前を読んでいた。
そして、若曦は皇帝に手紙を書く。最後に一目会いたいと願っていた。
しかし、第十四皇子からの手紙は読まないとしていた皇帝には若曦の手紙は届かない。
若曦は身体が弱る中、身なりを整えて皇帝が来てくれるのを待つが皇帝は現れず、自分は皇帝に恨まれているのだと思う。
若曦は巧慧を呼び、自分が亡くなった後のことを伝える。承歓が成長したら、母である緑蕪の死、自分の死について話してほしいこと。玉檀からの手紙を第九三皇子にわたるようにしてほしいこと。自分が死んだあとは巧慧には自分の好きなように過ごしてほしいこと。
庭に桃の花が抱き誇るなか、第十四皇子が若曦の為に呼んだ楽師が曲を奏でる。
それを聞きながら、若曦は第十四皇子の身体にもたれかかり、自分が死んだあとは火葬してほしい、土葬して自分が腐敗し悪臭を放ち虫に身体をむしばまれるのは嫌だと言う。そして、風の吹く日に自分の遺灰を撒いてほしいと言う。
第十四皇子がわかったと約束すると、若曦は微笑みながら旅立っていった。
七日後、皇帝の元へ若曦の死の便りが来る。
若曦の死を受け入れられない皇帝は泣いて取り乱し、そして第十四皇子から来た手紙のことを思い出す。
手紙を見つけだした皇帝が封を切ると、その中から若曦からの手紙が出てくる。