明玉は明成が父の面倒がみきれていないことを明成と朱麗を責め、二人の仲はより険悪に。父には明玉のところに引越してこないかと誘うが、父はこれは断固として応じない。
明玉は食葷者に立ち寄り、誤解があったことを石天冬に謝る。しかし、石天冬が家族のことに関わろうとすると、途端に顔色を変え去って行く。
明哲からビザの資料が届き、蘇大強は喜び勇んでビザを取りに行くと、意外にもスムーズにビザが下りる。無事にビザが下り明成はアメリカに電話し呉非にチケットを予約してほしいと伝えると、この電話で呉非は明哲がビザの資料を準備したことを知った。仕事も見つかっていない明哲が父をアメリカに呼ぼうとしていることに呉非は明哲を責め、喧嘩になる。そして、二人が喧嘩している間にこどもの小米が怪我をしてしまう。呉非はこのまま蘇大強をアメリカに呼ぶなら、別れるしかないと明哲に言う。
明成は蘇大強がアメリカに行く前にと、大金を使いいい服を買ってあげ、蘇大強の友達や同僚を呼び豪華な送別会を開く。蘇大強は、長年馬鹿にされてきた友達や同僚にいいところを見せることができ、長年のうっぷんがはらせたとばかりに、今までになく喜んだ姿を見せた。
呉非は明哲との喧嘩で、最初は蘇大強をアメリカに呼び寄せるなら、こどもの小米は自分の実家に預けると言い出します。自分一人で子供と蘇大強の両方の面倒を見ることは無理だという理由です。明哲は働いておらず収入も呉非一人に頼っている状況で、自分一人の収入で三世代は暮らしていけないという全うな意見です。
ですが、日本人には、子供を実家に預けるという発想は出てこないと思います。中国では若夫婦は出稼ぎで都市部や外国で働き、こどもは実家のおじいちゃんおばあちゃんが面倒をみるということは、普通にあります。
貧しい農村から両親は出稼ぎに行って年に1,2回ほどしか会えず、年老いた祖父母と暮らしている子供を留守児童と呼び、中国でも問題になっています。このような子供は学校にも満足に通うことができず、ある程度の歳、5,6歳になると逆に祖父母の面倒を見ている場合もあります。
また学校にも通えず知識もないのに、貧しい暮らしが連鎖することになり、そこから抜け出せないのです。このようなこどもを支援する活動も始まってはいますが、根本的な解決にはなっていません。留守児童のことについてはググるといろいろでてくると思いますが、参考になるようなリンクも貼っておきます。
中国山岳地帯・一人で生きる女子高生【中国ドキュメンタリー】 – YouTube
中国限界集落に暮らす留守児童の子どもたち【大安学校最後の六人の子どもたち】 – YouTube
また、こどもを実家に預けるのは、必ずしも貧しい家庭だけではありません。
実際、私が東京で働いている時の中国人の同僚は、こどもを中国の実家に預けていました。彼女たちは東京で共働き働き、戸建ての家も建てていましたので、お金に困っていたわけではありません。
彼女はこどもが小さいうちは面倒みるのが大変だからと言っていました。そこには、彼女の両親、祖父母たちの意見も含まれていたかもしれません。小さい子を外国に連れて行き、家族親戚もいないところで働きながらどうやって育てるの!?という気持ちです。
多くの中国人の家庭は子育ては祖父母も大いに関わります。実際小学校のお迎えに来ているのはおじいちゃんおばあちゃんばかりです。(中国では小学校も必ず学校の門まで送迎が必要です)
そのような環境で子育てしている人達にとって、ワンオペなんて想像もできないことなのでしょう。
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